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2025/10/7

ドイツ経済ニュース速報

製造業新規受注4カ月連続減少、ユーロ圏外が特に振るわず

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日に発表した8月の製造業新規受注指数(2021年= 100)は、物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで84.3(暫定値)と なり、前月を0.8%下回った。減少は4カ月連続。大型受注を除いたベースでは低下幅 が3.3%に達した。 新規受注を地域別でみると、国外は4.1%減となり、3カ月連続で落ち込んだ。ユーロ 圏外が5.0%減と特に振るわない。ユーロ圏(ドイツを除く)は2.9%減だった。 国内は4.7%増加した。軍需分野で大型受注が多かった。 指数をみると、国内は最も低く82.3にとどまった。ユーロ圏は88.6、ユーロ圏外は 84.0だった。 部門別では消費財がマイナス10.3%となり、足を強く引っ張った。減少は4カ月ぶ り。ユーロ圏が15.3%減、ユーロ圏外が11.6%減と特に振るわなかった。 投資財も1.5%下落した。ユーロ圏外が6.4%落ち込んだためで、国内とユーロ圏は増 加した。 中間財は3.0%増加した。国内が7.6%増えたことが大きい。 各部門の指数は中間財が80.0、投資財が86.6、消費財が88.6となっている。 産業項目別では、構成比重の大きい自動車・自動車部品が6.4%減少し、全体を最も 強く押し下げた。前月に大幅増となった医薬品(13.5%減)とデータ処理装置・光学 製品(11.5%減)は反動で大きく後退した。その他の輸送機器は17.1%、金属製品は 15.4%、電気装置は7.2%、機械は0.9%、化学品は0.4%増えた。 新規受注を特殊要因によるブレが小さい3カ月単位の比較でみると、6〜8月は前期(3 〜5月)比で2.3%減少した。大型受注を除いたベースでも2.0%落ち込んだ。 7月の製造業新規受注高は当初の前月比2.9%減から同2.7%減に上方修正された。 8月の製造業売上高(暫定値)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベー スで前月を0.8%下回った。7月については当初の0.9%増から0.3%減へと引き下げら れた。機械業界から事後的に提出された修正データの影響で修正幅が大きくなった。