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2026/3/5

ドイツ経済ニュース速報

グーグルがAIセンターをベルリンに開設

米IT大手グーグルは5日、ドイツの首都ベルリンに「グーグルAIセンター」を開設し た。人工知能(AI)分野の議論、協業、技術革新促進のハブ拠点と位置づけており、 ここをベースに企業や行政、研究機関のAI利用を支援していく。 同社は昨年11月、2029年までにドイツに総額55億ユーロを投資すると発表した。同社 の対独投資としては過去最大だ。 グーグルAIセンターの開設はこの投資計画の一環。AI研究部門「グーグル・ディープ マインド」、最先端研究部門「グーグル・リサーチ」、パブリッククラウドサービス 「グーグル・クラウド」のメンバーが集まり、サポート活動を行う。 すでに複数のプロジェクトへの同センターの参加が決定している。地元ベルリン州が 高齢者の基礎社会保障申請手続きを大幅に簡素化するために行なう「シティLABベル リン」プロジェクトでは、利用者がAIとの対話を通して煩雑な手続きを簡単に済ませ られるようにする。ドイツの他の自治体も青写真として利用できるよう、オープン ソースソフトウエア(OSS)ベースのソリューションとする計画だ。 ミュンヘン工科大学とは◇医療分野における生成AI利用の統一標準を構築して、医療 機関が利用する際の安全性を高めるための「ネクストジェン・ヘルス・生成AIベンチ マーク」プロジェクト◇シングルセル・ゲノミクス(培養を介さず単一の細胞から全 遺伝情報配列を取得する手法)のための新しいAI基礎モデルを開発し、がん診断と治 療の開発を大幅に加速させる「シングルセル・ファンデーション・モデル」プロジェ クト――を実施する。 グーグルの委託でIWドイツ経済研究所が行ったリサーチによると、生成AIをフルに活 用すると、ドイツの国内総生産(GDP)は34年までに年およそ4,400億ユーロ拡大する 見通しだ。AIは企業、国の競争力強化に欠かせない存在となる。