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2025/5/7

ドイツ経済ニュース速報

BMW1-3月期25%減益に、通期予測引き下げを排除せず

高級車大手の独BMWが7日に発表した2025年1-3月期決算の税引き前利益(EBT)は31 億1,300万ユーロとなり、前年同期を25.2%下回った。競合メルセデスベンツや フォルクスワーゲン(VW)グループなどと同様に中国事業の不振が響いた格好で、 営業利益(EBIT)も22.5%減の31億4,200万ユーロに後退。売上高は7.8%減の337 億5,800万ユーロで、売上高営業利益率は前年同期の11.4%から9.2%に低下した。 主力の乗用車部門では売上高が5.6%減の292億1,100万ユーロに落ち込んだ。販売 台数は1.4%減にとどまっており、1台当たりの売り上げが減少したことが分かる。 比較的価格の低い「ミニ」ブランドの販売が増えたことのほか、価格競争が厳しい 中国で値下げを余儀なくされた可能性を排除できない。EBITは25.3%減の20億 2,400万ユーロで、売上高営業利益率は8.8%から6.9%に下落した。 25年12月期の業績予測は据え置いた。EBTで前期並み(110億ユーロ)、乗用車部門 の売上高営業利益率で5.0〜7.0%を見込む。同社は声明で、トランプ関税とそれに 対する他国の対抗措置の影響などで下振れする可能性があると指摘。今後の下方修 正に含みを持たせた。