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2016/5/14

ドイツ経済ニュース速報

VWグループ4月販売は横ばいに

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)が13日発表した4月のグループ新車販売台数は前年同月比横ばいの85万3,300台だった。主力のVWブランド乗用車が減少して足を強く引っ張った格好。その他の主要ブランドはすべて増加した。 VWブランド乗用車の販売台数は47万6,700台で、前年同月を3.9%下回った。米国が7.9%減、南米が17.8%減と大きく落ち込んだほか、最大市場の中国と足元の西欧もそれぞれ2.0%減、2.3%減と振るわなかった。 伸び率が最も大きかったブランドは高級車アウディで、7.5%増の16万4,300台に拡大した。シュコダも5.6%増の9万7,200台と好調。ポルシェとセアトはそれぞれ0.4%増の2万1,600台、0.1%増の3万5,700台だった。 商用車ではスカニアが6.2%増の7,000台となり全体をけん引した。小型のVWブランド商用車も5.8%増えて4万1,500台となった。MANは1.0%増の8,300台だった。 1〜4月のグループ販売台数は336万1,600台で、前年同期を0.6%上回った。VWブランド乗用車が2.0%減の193万6,300台に落ち込んだ以外はすべて増加。ポルシェは6.8%の伸びを確保した。 1〜4月の販売を地域別でみると、中東欧はロシアが大きな足かせとなったものの、4.2%増加し、最も高い伸びを記録した。西欧とアジア・太平洋もそれぞれ3.3%、3.1%増加。中国は4.8%増の125万800台に拡大した。一方、米国は5.1%減の17万4,500台と振るわず、北米全体でも0.2%減の28万3,800台に落ち込んだ。南米は25.4%減の14万9,600台だった。 ロシアは12.2%減少したものの、4月に限ると前年同月比0.4%増の1万4,200台となり、これまでの減少にひとまず歯止めがかかった。ただ、VWグループの販売統括責任者は「ロシア市場は依然として予断を許さない」と述べ、注意深く見守る考えを示した。