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2025/7/30

ドイツ経済ニュース速報

4四半期ぶりマイナス成長に、第2四半期GDP前期比で0.1%減少

ドイツ連邦統計局が30日に発表した2025年第2四半期(4〜6月)の国内総生産 (GDP、2020年=100)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前 期比0.1%減の104.73へと落ち込んだ。マイナス成長は4四半期ぶり。GDPは21年第2 四半期以降、104から106の間で停滞している。構造危機からの脱却を狙った法律が 7月に成立したことから、第3四半期以降は好転する可能性がある。 統計局によると、第2四半期のGDPは設備、建設投資が振るわなかった。米トランプ 政権の関税政策が読みにくく、投資を行いにくい状況が続いたことが響いたもよう だ。民間最終消費支出(個人消費)と政府最終消費支出は増加した。統計局は外需 がGDPを押し上げたのか押し下げたのかを明らかにしていない。 GDPは22年第3四半期に105.90となり、ピークに達した。その後は24年第3四半期に 底(104.28)を打ち、緩やかな上昇基調に転じていたが、今年第2四半期はわずか ながら落ち込んだ。 統計局は今回、過去のGDP統計の再集計を行い、四半期ベースでも年ベースでも成 長率を修正した。年ベースでは21年が3.6%から3.9%、22年が1.4%から1.9%に上 方修正されたのに対し、24年はマイナス0.2%からマイナス0.4%、23年はマイナス 0.1%からマイナス0.7%に下方修正された。21年はコロナ禍初年度に当たる前年の 大幅減少の反動で上げ幅が膨らんだ。 四半期ベースでは24年第1四半期がプラス0.2%からマイナス0.1%、同第3四半期が 0.1%から0.0%、第4四半期がマイナス0.2%からプラス0.2%、25年第1四半期が0. 4%から0.3%に改められた。24年第2四半期はマイナス0.3%に据え置かれた。 一方、欧州連合(EU)統計局ユーロスタットが同日発表したユーロ圏のGDPは前期 を0.1%、EUは同0.2%上回った。データが公表されている15カ国のなかでマイナス 成長となったのはドイツ、イタリア(−0.1%)。アイルランド(−1.0%)の3カ 国。独伊以外の主要国はスペインが0.7%増、フランスが0.3%増だった。